Interview コンサルタントインタビュー

安本 伸

企業グロースを実現する人材への視点を、共に。

タイグロンパートナーズ シニアコンサルタント安本 伸

今回は、タイグロンパートナーズのコンサルタント 安本 伸氏へインタビューを行いました。前職で現場を率いる立場を経験し、経営における人材の重要性を肌で感じてきた安本氏の仕事観をお伝えします。

コンサルタント 安本氏の経歴

はじめに、タイグロンパートナーズへ入社する以前のご経歴についてお伺いさせていただけますか

弊社には2023年9月からジョインしました。前職では広告代理店のクリエイティブディレクター、外資系生命保険の営業リーダー、レクサス販売台数全国1位のカーディーラーでの営業統括などを経験しています。

その後、なぜ人材業界へ進んだのでしょうか

これまで在籍した企業の現場で、人材の重要性を実感したためです。例えば外資生命保険会社では、営業リーダーとしてメンバーを自らスカウトしてチームを全国トップクラスに押し上げた経験があります。ストーリー営業が問われる保険業界は離職率が高く、メンバーの生き残りが厳しい業界です。そんななか、リーダーとしてチームメンバーと本気で関わる重要性や、自分がメンバーの人生に影響を与える責任をひしひしと感じてきました。本部企画戦略部門へ移ってからは、会社の評判を背負う経験もしています。また、カーディーラーの営業統括としても、営業職やアソシエイト社員を採用・配置するといった、人材に関わる業務を担いました。

これらの経験を経て、多数の外部企業の人材に関われるなら、これまで以上にインパクトのある仕事ができるようになると考え、プロフェッショナルの自覚を持って人材業界の門を叩きました。

採用コンサルティングでの担当領域を教えてください

主にB to CおよびB to Bのカスタマーサービス領域を担当しています。具体的には人材、教育、アパレル業界、ホテル業界、キャラクタービジネス業界、不動産、総合商社、専門商社といったクライアント企業のエグゼクティブサーチに携わっていいます。

クライアント企業は、エグゼクティブ採用でどのような課題を抱えていることが多いですか

オーガニックグロースに留まらず、さらなる成長を求める企業のご担当者様から「事業を成長させられる人材はいませんか?」とご相談をいただくことが多いです。また、事業の成長にともない縦割り組織になってきた企業のご担当者様から「お客様利益や自社成長をゴールとする、組織の横串連携ができる人材はいませんか?」とご相談をいただくこともあります。

こうしたCxOクラスの採用では、“現場を回せる経営人材”や“現場にこだわる経営人材”をベースに“俯瞰してビジネスを選択・集中できる人材”が求められています。私自身は「経営層は現場から逃げてはいけない」というポリシーを持っており、現場に強い経営人材とは、組織を俯瞰するマネジメントスキルがあるだけでなく、自ら現場で目標を達成し、やり切った経験がある人のことだと考えています。極端に言えば、「必要であれば自分が現場に入ってでも目標を達成できます。すぐやりましょう」というぐらい、覚悟が決まっている人材のほうが多くの引き出しを持っていると認識しています。

安本氏のビジネスのポリシー

エグゼクティブサーチで大切にしていることはありますか

会社の将来を支える大切な人材をご紹介するために、お客様と深くお付き合いするコンサルタントでありたいという想いがあります。一つの会社を理解するには、採用の有無にかかわらず定期的にMTGを開催させていただくなど、こまめに連携する意識を持つことが大切です。それこそが経営人材の採用に携わるコンサルタントのあるべき姿だと考えています。

エグゼクティブサーチでは、ヒアリングしたクライアント企業の価値観に基づいた人材の提案を行っています。例えば、「50億円規模のプロジェクトをマネジメントした経験がある」という条件でリサーチした場合、複数人の候補者が見つかることもあるでしょう。しかし、候補者と組織の相性はスペックのみでは判断できません。候補者が組織にフィットするかは、本人がその会社の社風やビジネスを好きになれるかどうかにかかっています。

こうした理由から、私は特定の候補者を多数のクライアント企業へ推薦するのは控えています。もしも多数の会社とマッチするように見えるとしたら、それはコンサルタントのヒアリング不足だと考えます。候補者をA社にもB社にもC社にも推薦するのではなく、「あなたはA社に入社するべき!」というマッチングを実現するようなコンサルティングを目指しています。

そのためにも、ヒアリングの際はクライアント企業の社長や役員の方に「過去3年間に社内で起こったことのなかで、もっとも御社らしいエピソードを教えてください」と質問したりします。あるいは、経営層の入社当時のエピソードを聞かせていただくこともあります。そして、候補者との面談でクライアント企業からヒアリングしたエピソードを共有するのです。それに候補者が何かしらの反応を示したら、会社にフィットする可能性の一つとして認識しています。

スペックのみにとらわれずに、クライアント企業と候補者との相性を見極めているのですね

仮に候補者のスペックが企業側の求める条件に達していなかったとしても、お互いの価値観が合っていれば、その人材を採用してはどうかと推薦するときもあります。組織にフィットしていて、かつ入社後に成果を出せるならば、多少の条件の違いを超えていける可能性は十分にあります。“求める人材像”を共有しているからこそ、時には企業へ思い切って「騙されたと思って会ってみてください」と伝え、推薦することもあります。

そんなスタンスでエグゼクティブサーチに取り組んでいるためか、お客様の事業報告会や事業説明会などのイベントにご招待いただくことがあります。これらは一般的にパートナー企業向けに開催されるイベントなので、私のような人材コンサルタントが呼ばれるケースは珍しいのではないでしょうか。お客様から「人材会社で招待したのは安本さんが初めてだよ!」というお言葉をいただいたこともあります。人材は企業の経営に関わる重要な要素だと考えているので、コンサルタントとしてのやりがいを感じた瞬間でもありました。

安本 伸

安本氏から企業へのメッセージ

企業がエグゼクティブ採用を成功させるためには、どのように候補者を見極めれば良いのでしょうか

一つはすでにお伝えしたように、現場での経験値と覚悟があるかどうかです。もう一つは、誠実でバランス感覚のある経営人材は入社後に活躍する、と感じています。優秀な人材は、物事の優先順位を適切に設定するバランス感覚を持っています。例えばメールのやり取り一つ見ても、相手が求めるポイントを押さえて優先度に応じて的確なレスポンスができる人は、どんな会社でも通用するでしょう。また、優秀な人材は気分のバランスも取れています。企業の経営はときに上手くいかないこともあります。だからこそ、経営人材には状況に左右されない安定感が求められます。

これからエグゼクティブサーチを利用する企業はどんな点に留意するべきですか

私の担当するエグゼクティブサーチは、主流がクライアント企業にフィットする候補者を探して紹介する「成功報酬型(スカウト型)」のサービスです。私自身が候補者と事前面談し、スペックはもちろん、社風マッチ、仕草、話し方、謙虚さ、バランス力、さらに候補者のご要望を事前にすりあわせた方のみをご推薦していく手法になります。そのためにも、ぜひ深く企業のことを知りたいですし、本音を忌憚なくお伝えていただきたいと思っています。そのすりあわせこそが採用への大きなカギを握るものになると思っています。

また幹部クラスの採用は、社内のポジションが空いたときだけ採用活動に取り組んだり、必要な人材をスペックで検索したりするだけでは、なかなか実現できません。かつては私自身も、営業リーダーや営業統括として、常に新たな人材を求める立場にありました。エグゼクティブサーチのコンサルタントとして、「こんな人材がいれば、もっとこんなことができるのに」という未知の野心的なご要望にお応えしてこそ価値があると思っています。

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