金融業界への転職に役立つ資格10選|取得メリットと資格選びのポイント
1.金融業界で活用できる資格の特徴
金融業界では、銀行・保険・証券の分野別に、それぞれ転職活動で有利にはたらく資格に違いがあります。例えば銀行の分野を目指すなら「銀行業務検定」、保険の分野なら「保険募集人」、証券の分野なら「証券アナリスト」の資格が活用できるでしょう。 これらの金融業界の資格は、大きく「業務独占資格」「希望する業界で働くうえで必要な資格」「専門性やスキルを証明する資格」の3種類に分けられます。 このうち業務独占資格には、「税理士」や「公認会計士」のような特定の業務を行うために法律で取得が義務付けられている資格が該当します。 希望する業界で働くうえで必要な資格に該当するのは、「証券外務員」や「銀行業務検定」などです。これらは法的に取得が義務付けられているわけではないものの、企業が求める人材の条件として設定するケースが多くあります。 専門性やスキルを証明する資格としては、「FP技能士」や「AFP」などファイナンシャルプランナーの関連資格や、「日商簿記」などが上げられます。これらは専門知識を深めたり、キャリアアップや転職したりする際に役立つ資格です。業務と直接的に関連するわけでなくても、キャリアの選択肢を広げる上で活用できます。金融業界とは?業界動向や求められるスキル、転職成功のコツを解説
2.金融業界への転職時に資格を取得するメリット
キャリアアップ転職へ向けて金融系の資格を取得すると、以下のメリットが期待できます。目指す業種に応じて受験を検討すると良いでしょう。⑴ 専門知識が身につく
資格取得の学習を通じて、金融業界で求められる専門知識を身につけられます。独占業務のみに限らず、学んだことを活かせる職種は幅広くあります。身につけた知識を業務で活かせれば、顧客や上司の信頼獲得につながるのがメリットです。⑵ キャリアアップにつながる
資格を取得すると、金融に関する知識やスキルの専門性の高さを証明できます。仕事での昇進や責任あるポジションへの採用など、キャリアアップのチャンスを広げられるでしょう。他の候補者との差別化にもつながるため、転職活動でも有利になります。⑶ 給料アップを期待できる
企業の制度によっては業務と関連する資格が評価対象となり、資格手当が支給されます。また、高度な資格を保有することで担当業務の幅が広がり、ボーナスや基本給に反映される可能性もあります。収入アップにつながるのも資格取得のメリットです。3.金融業界で活かせるおすすめの資格10選
金融業界へ転職して活躍するには、金融商品や税金など主にお金に関する専門知識が求められます。ここでは、転職活動におすすめする金融関連の資格10選をご紹介します。【証券アナリスト(CMA)】
企業や業界の情報を分析して投資価値を評価する、金融や投資のプロフェッショナルのことです。CMA資格は、日本証券アナリスト協会が実施する講座と試験を段階的に修了することで取得できます。証券アナリストに転職する方法|仕事内容と年収相場、転職難易度は?
【外務員(証券外務員)】
証券会社で株や債券などの販売・勧誘を行う営業職のことです。日本証券業協会が実施する外務員資格試験に合格後、所属する協会員を通じた外務員登録を経ると、外務員としての職務を担うことができます。【ファイナンシャルプランナー(FP)】
相談者の家族構成や収入・支出などの個別の状況に応じて資産設計を支援する専門家です。資格は必須ではないものの、取得により専門知識を証明し、顧客からの信頼獲得が期待できます。国家資格の「FP技能士」、民間資格の「AFP」「CFP®」など複数の関連資格があります。【日商簿記検定】
事業会社の経理部門で必要な技能であるだけでなく、財務諸表の読み取りや経営管理においても簿記の基礎知識が欠かせません。そのため、日商簿記検定は金融業界で幅広く役立つ資格の一つとされています。【中小企業診断士】
中小企業の経営状況の診断や改善の提案を行い、経営者を支援する専門家です。中小企業診断士第一次試験の合格後、第二次試験と実務補習(または実務従事)、あるいは養成課程の修了により中小企業診断士として活動できるようになります。【税理士】
企業や個人の納税義務者を第三者の立場から支援する税務の専門家です。税理士として働くには、税理士試験に合格して国家資格(または弁護士資格・公認会計士資格など)の取得が必須であり、かつ税理士名簿に登録する必要があります。【公認会計士】
企業の財務情報の正確性を第三者の立場から検証する会計・監査の専門家です。会計・監査のほか、コンサルティングや税務の領域を担う公認会計士も多くいます。公認会計士として働くには、国家資格の取得および名簿登録が必須です。【アクチュアリー】
確率と統計の専門知識を用いて、保険・年金制度やリスクマネジメントなどを支援する専門家です。保険計理人や年金数理人として数理業務に携わるには、資格試験に合格し日本アクチュアリー会正会員となる必要があります。【銀行業務検定】
銀行業務検定協会が実施する民間資格です。試験科目は法務・財務・税務・年金をはじめとした金融業界の実務で必要なさまざまな分野の知識が網羅されています。必須の資格ではないものの、合格によって金融機関の行職員として求められる知識の習得程度を証明することが可能です。銀行への転職は未経験者も可能?求められるスキルと転職のメリット