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不動産業界のアセットマネジメントとは?仕事内容と転職するポイントを解説

  アセットマネジメントは資産の管理・運用を担う仕事です。アセットマネジメントを担当する人を「アセットマネージャー」と呼びます。不動産業界のアセットマネージャーは、投資物件を活用して収益の向上を目指すポジションです。 この記事では、不動産アセットマネジメント業務の概要や、不動産アセットマネージャーの主な仕事内容、転職で評価されやすい資格や資質などをご紹介します。転職を検討中の方は、ぜひ参考にご覧ください。  

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  <目次> 1.不動産業界におけるアセットマネジメントの基礎知識 2.アセットマネージャーの主な仕事内容 3.不動産アセットマネージャーの年収相場 4.不動産アセットマネージャーに転職するには 5.不動産アセットマネジメント事業を行う主な企業 6.   不動産業界のアセットマネジメントは将来性の見込める仕事  

1.不動産業界におけるアセットマネジメントの基礎知識

ここでは、アセットマネジメントの基礎知識について解説します。仕事の概要やプロパティマネジメントとの違い、アセットマネジメントの重要性を確かめましょう。  

【アセットマネジメント(AM)とは?】

アセット(asset)は「資産」、マネジメント(management)は「管理」を意味する言葉です。アセットマネジメントとは、投資資産の所有者や投資家に代わり、資産を管理・運用する業務を指します。不動産業界の場合、アセットマネジメントでは投資用不動産を扱います。 アセットマネジメントを実行するのがアセットマネージャーです。投資運用のプロとして、投資商品の企画・開発やスキームの構築、物件の取得・不動産の運用・売却など、幅広い業務を担当します。  

【プロパティマネジメント(PM)との違い】

アセットマネジメントは、資産全体の戦略的運用を行う仕事です。プロパティマネジメントは、担当物件の運営やメンテナンスを行う点が異なります。例えば、物件の保全・入居者募集・テナント対応・家賃の集金および管理などはプロパティマネジメントのコア業務に該当します。 ただし、プロパティマネジメントは単なる賃貸管理ではなく、物件価値の最大化を目指すのが特徴です。アセットマネジメントとプロパティマネジメントの業務内容は異なりますが、物件の資産価値を最大限に向上させるため、相互に協力する関係となります。  

【不動産アセットマネジメントの重要性】

不動産アセットマネジメントの目的は、不動産の価値を最大化させることです。不動産を戦略的に運用して資産価値を高めるために欠かせない業務と言えます。 また、人口の増減や地域間の移動、都市の再開発やインフラ整備など、さまざまな変化が起こる中で、状況に応じた不動産の有効活用が必要とされます。適切なアセットマネジメントを実施することで、需要の変化にも柔軟に対応可能です。投資家はもちろん、地域社会や経済にもプラスとなるインパクトをもたらす不動産運用を行うことができるのも、不動産アセットマネジメントの特徴です。    

2.アセットマネージャーの主な仕事内容

アセットマネージャーは、買い付け業務や運用業務など、さまざまなタイプの業務を任されるケースがあります。具体的にどのような仕事があるのかを把握しておきましょう。  

不動産の買い付け

「アクイジション」とも呼ばれる業務です。投資家の目標に応じ、収益性が高い物件を選定します。市場動向やエリアの需要、将来性などを調査・分析した上で選び、物件の所有者と買取交渉を行います。加えて、投資にまつわる分析や投資家の獲得、ファンドの開発なども行います。なお、ファンドとは複数の投資家から資金を集めて投資を行い、収益を投資家に分配する仕組みです。  

不動産の運用

「期中管理」とも言われる業務です。買い付けした不動産を適切に運用し、物件価値の維持・向上により収益を上げることを目指します。プロパティマネージャーと協力しながら、賃料の調整や物件のリノベーションなどを実施していきます。ほかにも、投資家への運用結果の報告や、資金計画の策定・決算・配当など、担当する仕事は様々です。  

不動産の売却

「ディスポジション」ともいわれる業務です。保有する不動産を売却し、利益を投資家へ分配します。売却を完了するまでに、資産額の決定や買い手のリサーチ、条件の調整などを行います。加えて、各種資料や契約書などの書類作成、最終決算といった事務作業も含まれるのが特徴です。また、売却後に再投資を行うケースもあります。

 

3.不動産アセットマネージャーの年収相場

国内の不動産ファンドの場合、アセットマネージャーの年収相場は600万円~2,000万円程度といわれています。スキルや経験、勤務地など、条件によって金額は大きく異なります。基本的に、投資銀行などと比較すると高年収ではありませんが、投資をしない一般的な不動産会社よりは高い傾向にあるでしょう。  

 

4.不動産アセットマネージャーに転職するには

不動産アセットマネージャーとしてのキャリアを始めるには、経験を積むのと同時に専門知識を身につける努力が必要とされます。以下では、不動産アセットマネージャーになるためのポイントや、転職において評価されやすい主な資格をご紹介します。

<不動産アセットマネージャーになるポイント>

不動産業も金融業も未経験の場合、いきなり不動産アセットマネージャーへ転職するのは困難です。まずはこれらの業界へ就職し、専門知識を身につけて実務経験を積みましょう。最初は賃貸事業を展開する会社でプロパティマネージャーとなり、不動産管理のスキルを磨くのがおすすめです。  

<不動産アセットマネージャーへの転職で評価されやすい資格>

不動産アセットマネージャーになるために必須となる資格はありません。しかし、持っていると評価されやすい資格はあります。転職に際して、以下のような資格の取得を検討してみましょう。  

■ 不動産鑑定士

不動産鑑定士は、法律に規定された国家資格です。取得していると不動産の鑑定評価を行えます。不動産アセットマネージャーとして大きな強みになるでしょう。 不動産鑑定士として登録するには国家試験を受けるほか、1年~2年の実務修習をこなした上で修了考査に合格しなくてはいけません。資格取得までに数年はかかることを想定して計画を立てたほうが良いでしょう。  

■ 証券アナリスト

証券アナリストは証券投資や企業評価といった金融関連の領域の専門資格で、企業の投資価値を正しく分析できる能力を示します。不動産アセットマネジメントでは、運用資産の価値を高めるための専門知識が求められます。証券アナリストの資格を持っていれば、証券分析や経済動向の分析などの専門性があることを証明できます。資格試験を受験するには事前に講座を受講する必要があり、合格までに最短1.5年ほどかかる点に留意しましょう。  

■ 不動産コンサルティングマスター

現在は不動産オーナーのニーズも複雑化しており、コンサルティングスキルを備えた専門家の需要が高まっているといえます。不動産コンサルティングマスターの資格があれば、不動産関連の幅広い知識やコンサルティング能力を持つことをアピールできます。売買や賃貸借、土地活用、相続対策など、多岐にわたる相談に対応できるため、信頼を得やすい点がメリットです。受験のためには宅地建物取引士・不動産鑑定士・一級建築士のいずれかの資格が必要となります。  

■ 不動産証券化協会認定マスター

不動産証券化協会認定マスターの資格を持っていると、不動産証券化の知識・スキルを証明できます。金融と不動産の専門知識を融合させた内容であり、不動産アセットマネージャーの仕事に役立つでしょう。資格試験を受けるためには指定の講座の受講が必要です。  

<不動産アセットマネージャーに求められるスキル>

・継続的な学習スキル

不動産アセットマネージャーは市場の変化や経済情勢の変動、法改正などに対応するため、絶えず新しい知識を取り入れることが求められます。不動産市場はもちろん、金融市場のトレンドや経済全体の動向などに目を向け、学び続けることが大切です。

・コミュニケーションスキル

不動産アセットマネージャーは幅広い立場の相手と円滑なコミュニケーションを取らなくてはいけません。顧客のニーズを正しく理解し、信頼を築くための対話力や、難しい内容をわかりやすく説明する力などが必要です。プロパティマネージャーと協力してプロジェクトをスムーズに進行させるためにも、コミュニケーション能力が欠かせないといえます。  

・数値分析スキル

不動産アセットマネージャーの業務上、資産価値の評価・リスク測定・収支分析など、さまざまな場面で数値分析のスキルが必要とされます。データを正しく取り扱い、適切な方法で分析できるスキルが重要です。    

5.不動産アセットマネジメント事業を行う主な企業

最後に、不動産アセットマネジメント事業を手掛けている企業の例をご紹介します。企業によって取り扱う案件は異なります。気になるところを見つけたら企業ホームページへアクセスして事業概要等を確かめてみましょう。  

▼ブラックストーン・グループ・ジャパン株式会社

アメリカのブラックストーン・グループの日本法人です。世界的な投資ネットワークを活用し、大規模な不動産資産管理を展開しています。  

▼GICリアルエステート・インターナショナル・ジャパン株式会社

シンガポール政府投資公社(GIC)の不動産投資部門の日本拠点です。アジアでは最大級の規模であり、国内外の物件を幅広くカバーしています。  

▼キャピタランド・ジャパン株式会社

シンガポールの大手不動産会社キャピタランドの日本拠点です。多様な資産運用を手がけ、日本国内では商業施設や住宅などに投資しています。  

CBREインベストメントマネジメント株式会社

CBREグループの日本支社です。不動産投資顧問会社としてグローバルな市場知識を基盤とし、顧客の投資ニーズに応えています。  

▼ラサール不動産投資顧問株式会社

シカゴに本社を持つラサール・インベストメント・マネージメントが日本で展開する拠点です。日本国内でも、不動産投資や資産管理などの実績が豊富です。  

▼プロロジス・リート・マネジメント株式会社

物流不動産に特化したグローバル企業、プロロジス・グループの日本法人です。物流施設の資産価値向上に注力しています。  

▼みずほ不動産投資顧問株式会社

2007年設立の、不動産私募ファンド運用会社です。国内外の投資家に向けた資産運用サービスを提供しています。  

▼大和リアル・エステート・アセット・マネジメント株式会社

大和証券グループが100%出資している企業です。グループにおける不動産アセットマネジメント事業を担当しています。  

▼三菱地所投資顧問株式会社

三菱地所グループの子会社として、日本国内外の不動産運用を担っています。個人や機関投資家の、幅広いニーズに対応しています。  

▼三井不動産投資顧問株式会社

三井不動産グループのアセットマネジメント会社です。商業施設やホテル、オフィスなど、さまざまな物件の管理運用を行っています。  

▼野村不動産投資顧問株式会社

野村不動産ホールディングスが出資している不動産運用会社です。上場REITや私募REIT、有価証券ファンドなど、多岐にわたる需要に対応した商品を展開しています。  

▼東京建物不動産投資顧問株式会社

東京建物グループの子会社で、グループ内の不動産投資事業を担っています。首都圏や大都市圏などの不動産が主な対象となります。

 

6.   不動産業界のアセットマネジメントは将来性の見込める仕事

アセットマネージャーは不動産投資に不可欠といえる職業の一つです。投資判断やリスク管理を行い、投資家に利益をもたらす役割を果たします。不動産の価値は周囲の環境によっても変動するため、人口変動や都市開発の進行などに応じて適切に対処できるアセットマネジメントが必要とされます。高い専門性を備えたアセットマネージャーは、今後も多くの場面で求められるでしょう。 アセットマネージャーへ転職するには、業界での専門知識や実務経験などが必要となります。スムーズなキャリアチェンジを叶えるためには、プロのサポートを活用することがおすすめです。タイグロンパートナーズなら、業界経験の豊富なコンサルタントが的確なサポートを実現。候補者と採用企業両者にとってベストな提案を行っています。まずはWEBエントリーフォームより、当社コンサルとの面談をお申し込みください。    

この記事の監修

信藤 啓吾

Keigo Shindo


【担当職域】 ・投資銀行 ・PEファンド ・不動産 ・VC 【経歴】 麗澤大学外国語学部卒業、Salem State Universityカウンセリング心理学修士。外資系大手人材サーチファームであるロバートウォルターズで金融マーケット専門のリクルーティングに従事後、2007年、当社の前身である英国アカマイフィナンシャルマーケッツ日本支社の立ち上げに参画。以来、投資銀行、不動産ファンド、PEファンド、そして、一般事業会社のM&A・戦略企画部門、ファンド投資先CFO、コンサルティング会社ファイナンシャルアドバイザリー等のポジションへの転職を数多く支援。産業カウンセラー。英語堪能。 【自己紹介】 これまで一貫して金融業界への転職をご支援しています。その間に蓄積されたクライアント企業様に関する情報と人脈で、候補者様の面接準備から入社前交渉までサポート。特に外資系投資銀行、不動産ファンドとの繋がりは深く、Managing Director・部門長クラスとのリレーションを活用したご紹介が可能です。若手から中堅、シニア層まで、全て年代の候補者様をご支援しています。 一人ひとりのニーズに合わせたオーダーメード型コンサルティングを心掛けておりますので、今すぐ転職したい方はもちろん、中長期的なキャリアを見据えて情報収集したい方や「すぐの転職は考えていないけれど一度相談してみたい」という方も大歓迎です。  

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